16巻を読んで思いついたお話です。
捏造200%なのでご注意くださいm(_ _)mぺこり
妖達の咆哮
闇夜に響く硬質な音
何度も刃を交え何度も斬りつける
そして
ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――
「羽衣狐様!!」
空を引き裂かんばかりの絶叫が木霊した
ずるり
崩れ落ちる女の体が地にぶつかるその寸前
女の体から、長い尾を引きながら白い影が飛び立っていった
「二代目!」
そこへ側近達が駆けつけてきた
「ざまぁねえな、また逃げられちまった」
鯉半は傷ついた体を庇いながら皮肉げに笑う
次こそは・・・・
鯉伴は白い影が飛び去っていった方角を睨みながら胸中で呟くのであった
知っているかい?
お前がいなくなって俺はお前を探した
何日も何日も
そして何十年か経ったある日
俺は真実を知った
俺には呪いが掛けられていた
父が昔倒したという狐の呪いが
お前のせいじゃなかったんだ
全てはそう・・・・アイツのせいだ
羽衣狐
全ての元凶のアイツを倒せばきっと呪いは解ける
俺は信じた
信じて信じて俺はアイツを追った
アイツを倒せばきっと・・・・
あいつも帰ってくる
そうきっと・・・・
だから俺はアイツを探した
羽衣狐
倒しても倒しても憑依を代えて何度でも蘇ってくる
この戦いももう何度目かわからない
けど諦める気はさらさら無い
たとえお前が蘇って強くなっても
その度に俺も更に強くなってやる
何度でも何度でも
俺はあいつが戻ってくればそれでいいのだから
だから
俺はお前を倒す
いつかきっと
そうしたら戻って来てくれるよなぁ?
乙女
了
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