どきどきどきどき
「さ、洗うよ♪」
結局あの後、逃げ場を失ったつららは言われるがままに洗い場の椅子へと座ることとなった
背後にはご満悦のリクオ
椅子の上には緊張しカチカチに固まったつらら
「ほら、肩の力を抜いて♪」
そう言ってリクオは徐につららの背中へスポンジをあてがった
「ひゃあっ」
必要以上に反応するつらら
そんなつららに苦笑しながら丁寧に背中を洗っていく
肩甲骨から腰へ
たっぷりと泡立たせたスポンジが何度も往復していく
その優しい動作につららは段々と緊張が解けていった
あ、あれ?
てっきり主に何か悪戯されるのかと心配していたつららは
その意外な主の真面目な行動に毒気を抜かれる
優しく丁寧につららの小さな背中を洗っていく主の顔は真剣そのもの
鏡越しに見えるその姿に、つららはリクオに申し訳なくなってきた
わ、私ったらリクオ様の事を最初から疑っていたりして……
先ほど見た主の下半身の事は忘れ、ひたすら主に対して申し訳ないと胸中で謝罪する
その時――
ふにゅん
柔らかな効果音が聞こえてきそうな感触につららは一瞬思考が止まった
恐る恐るその感触がした方を見おろすと
主の手が己の乳を揉んでいるのが見えた
「リ、リクオ様……な、何を!?」
つららは口元を引くつかせながら背後のリクオに問いかける
鏡の中のリクオは笑顔のままだった
「何って……洗ってるんだよ」
何を今さら?と疑問符を浮かべるリクオ
そして更に
もにゅり
つららの乳房がまるで風船を握り締めたかのような形へと変形した
それには堪らずつららが悲鳴を上げた
「な、何してるんですか〜〜〜んひゃっ……」
最後の方は声にはならず、何やらおかしな声になっていた
見ると、つららの反応を他所にリクオは尚も胸を揉んでいた
もとい
洗っていたのだった
「いや、つららのココちゃんと洗わないとダメだろ?だから念入りにね」
語尾にハートマークが付いてきそうな勢いで笑顔と共に言ってきた主に、つららは先ほど思ったことを前言撤回した
やっぱり、やっぱりこうなるんですね〜〜〜〜!!
胸中で叫ぶ
しかしその声はもちろんリクオに届くわけも無く、調子に乗ったリクオが更に攻撃を仕掛けてきた
「あっ、ここも綺麗にしておかないと♪」
「!!!!!!!」
途端ぼっと音を立ててつららが真っ赤になった
顔はもちろん体まで赤くなったつららの目の前
鏡の中のリクオはあろうことか、つららの恥ずかしい場所へと手を伸ばしていたのだった
もちろんスポンジなど使わず直接手に泡をつけてだ
それにはつららも抵抗した
両足を閉じ、それ以上リクオの手が進入してこないように阻止しようとする
「だめだよつらら、これじゃあ洗えない」
残念そうに呟く主につららは首を振って意思表示する
「や……だめですリクオ様、もうやめてください!」
真っ赤な顔をぷるぷると左右に振ってイヤイヤと抵抗したが、リクオは困ったように首を傾げると「しょうがないなぁ」と呟いてきた
かぷり
リクオが呟いた瞬間、耳たぶに軽い痛みが走った
驚いて思わず足の力が抜ける
その機を見逃さずリクオの手が奥へと侵入してきた
驚いたつららはまた足を閉じて抵抗した
しかし
つららの抵抗も虚しく、とうとうリクオの指先がそこへと届いてしまっていたのだった
攻撃を開始
もとい
”つららの体を洗う”を再開するリクオ
その手の動きは優しく
そして執拗に動き回った
ゆっくりとした動きから段々と早くなる指の動きに、つららの体も少しずつ反応していった
その指の動きに加えて腰の辺りに感じる硬い感触につららの羞恥心が煽られる
こ、これって……リクオ様の……
先ほど布越しに見たあの膨らみを思い出し、つららの頬の熱が更に上がっていく
どきどきと鳴る心臓に戸惑いながら、つららの中心に熱が燻りはじめた
「あ・・・やっ!リクオ様」
己の体の変化に戸惑い更に頬を染めながら、つららはリクオの腕に縋る
段々と力が抜けていく体につららはどうしたら良いのかわからず途方に暮れる
そうこうしている内に腰に感じていたリクオ自身が動いている事に気づいた
何度も何度もつららの腰を往復するリクオ
不覚にもぞくぞくしてしまった
嗚呼、リクオ様が私で感じてる……
そう考えただけで興奮してきてしまった
羞恥と興奮を逃すべく吐いた吐息に熱が篭る
「つららも感じてるの?」
背後でその息遣いを聞いたリクオが声を掛けてきた
途端ドキンとつららの心臓が震えた
恥ずかしくて鏡越しのリクオが見れない
真っ赤な顔で俯いてしまったつららにリクオの声が更に聞こえてきた
「僕もだよ……つらら」
一緒だね、と言われ思わず顔を上げると、にっこりと微笑んできた鏡越しのリクオと目が合ってしまった
「あ、あの……あの……」
かあぁぁ、と顔を真っ赤にさせて恐る恐る振り返ると・・・・・・
ちゅっ
振り返った先にリクオの顔がすぐ側にあった
軽い音を立てて離れていくリクオ
何をされたのかすぐに気づいたつららは更に顔を赤く染めた
ぷしゅーーーっと頭から湯気を出したつららは茹蛸のように真っ赤になりながらくたりと体の力が抜けてリクオへと寄りかかる事になった
そんな可愛い反応をするつららを優しく抱きとめる
リクオは、ちゅっ、ちゅっ、と可愛い音を立てながらつららの唇に吸い付き始めた
冷たい桜色の唇に吸い付きながら
柔らかい乳房を揉む
リクオはゆっくりとつららを横たえ
そして――
「つらら、メリークリスマス。僕からのプレゼントだよ」
リクオはそう言うとゆっくりとつららへと覆い被さっていったのだった
くちゅくちゅと響く水音
その音に合わせて可愛らしい喘ぎが混ざる
「あ、あぁ……リクオ様」
「つらら」
獣のような吐息と共に絞り出される声
つららはリクオによって組み敷かれていた
既に繋がった中心に鈍痛が走る
初めて感じる痛みにつららは顔を歪ませながらリクオを受け入れていた
「つらら、本当に初めてなんだね」
リクオの言葉につららは恥ずかしさから顔を背ける
そんな初心な反応を見せる女にリクオは優しく微笑む
「大丈夫、僕も初めてだから」
その科白を聞いた途端、つららが弾けるようにこちらを向いた
「え、で、でもリクオ様……いつも」
毎晩帰りが遅いじゃないですか?
そう囁くように言ってきた女にリクオは困ったような表情をした
「遅いって言ったって、見回りの後にちょっと良太猫の所に寄って来ているだけなんだけどなぁ」
そう言って苦笑するリクオにつららは黄金螺旋の瞳をぐるぐると回して驚いた
「え、う、嘘!?リクオ様……じゃあ本当に?」
既にリクオの筆おろしは済んでいたと思っていたつららは、今の己の姿を忘れて身を起こしながらリクオに聞き返す
「だからプレゼントだって言ったろ?僕の初めて、つららにあげるよ」
それって逆なんじゃ?という疑問は飲み込んで、つららは内心で素直に喜んでいた
わ、私が初めて……
背徳感を感じるその響きに自然とにやけてしまう
「そ、そうなんですか……」
先ほどとは打って変わって、つららは恥ずかしそうに急にもじもじし始めた
そんなつららにくすりとリクオが笑む
「うん、だから」
いったん言葉を切る
「手加減できないからごめんね」
そう謝罪の言葉を伝えた途端、リクオの腰が激しく動き出した
パンパンと激しい音を出して打ち付けられる中心
更に奥で結合しようとつららの足を肩に担ぐ
あられもない恥ずかしい姿にさせられたつららは
その強い刺激と先ほどから続く鈍痛に悲鳴を上げた
「あ、やん、リクオ様、ま、待って!待って!」
「待てないよ、つらら」
性急なリクオの動きにつららは堪らず逃げようとする
逃げるその華奢な肩をがっちりと押さえつけ、リクオは余裕の無い声で耳元で囁いた
余裕が無い
本当に
つららの中は冷たくて
まるで氷を含んだ口でしゃぶられているみたいだった
しかもきつい
そして時折中から熱い蜜が溢れ出してくる
その冷と熱、そして締め付けにあてられたリクオの中心は限界だった
「く……つららいくよ」
搾り出すように呟かれた瞬間
つららの中に熱いものがほとばしる
熱い熱いそれにつららはびくりと反応する
リクオ様のが……
その歓喜に我を忘れて仰け反る
手足をつっぱり、リクオの熱い感覚に全身が集中する
唇を戦慄かせて余韻に浸った
リクオは暫くの間ピクリとも動かずつららの中へ精を吐き出した後
くたりと力を失いつららの胸へと倒れ込んできた
つららは、そんなリクオを愛おしく想い思わずその柔らかな頭を両腕で優しく包み込む
お互い何度か荒い息を繰り返した後、リクオが徐に起き上がった
「ごめんねつらら、痛かったでしょ?」
頬にそっと触れてきたリクオの手
壊れ物を扱うかのようなその優しい手つきにつららはにっこりと微笑んだ
「いいえ、リクオ様だから……大丈夫です」
その嬉しい言葉にリクオもほっと笑顔になる
お互い事後の余韻に浸りつつ見つめ合っていると
背後の脱衣所の方から複数の気配がしてきた
「リ、リクオ様!」
「ちっ」
つららが慌ててリクオに言うと、舌打ちが聞こえてきた
「え?」
驚いて見上げると
そこには
不機嫌そうな主の顔
今の今まで優しい顔をしていた主の変貌振りにつららは目を瞠って驚く
つららがそんな黒い部分を見せたリクオに驚いていると
リクオはまた小さく舌打ちすると、ふわりと姿を変えてきた
褐色の髪から白銀のそれへ
夜の姿へと変貌を遂げたリクオは、その逞しい腕でつららを軽々と抱き上げる
「へ?リクオ様??」
突然抱き上げられたつららは目をまん丸にして主を見上げた
「いい所だったのにな」
主はそう言って片目を閉じてこちらを見おろすと畏を使った
明鏡止水
ふっとその場から姿が消える
ぞろぞろと浴室へと入ってきた下僕たち
間一髪、リクオ達は見つかる事無くその場を離れる事に成功した
そしてリクオが向かった先は
己の自室
腕に抱く恍惚とした表情を見せる愛しい側近を見おろしながら
ふと
笑む
「まだまだ今夜はたっぷり可愛がってやるからな」
そう言って目を瞠る女へと口付けを落とすと
すっと自室へと消えていくのであった
了
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