「つらら!」
リクオはその勢いのまま、がばっとつららを思い切り抱きしめる
突然抱きしめられたつららは、「ふえ?」と可愛い声を出してリクオを見上げた
そのリクオの顔は輝くばかりの笑顔だった
「り、リクオ様?」
「つらら、僕もつららが好きだよ」
耳元で優しく囁くリクオの言葉に、つららは混乱した
「り、リクオ様他に好きな人ができたんじゃ?」
「誰が言ったのそんな事?」
「え?え?」
「僕は今も昔もつららだけ、つららじゃなきゃダメなんだよ」
にこにこにこにこ
リクオは嬉しそうに言うと、つららの頬に流れる涙を舌先で舐め取った
「しょっぱいや」
「リクオ様!」
リクオの熱い舌の感触に驚き、つららは顔を真っ赤にさせて俯いてしまった
そんな可愛い反応を見せるつららに、リクオはだんだん理性が保てなくなっていく
ガラガラと、もの凄い速さで崩れていく理性の壁を感じながらリクオはつと、つららに顔を寄せる
「つらら」
「・・・・」
「どうして欲しい?」
「!!」
「つらら、教えて」
「わ、私は・・・」
「うん?」
「リクオ様に・・・・」
「何?」
「操を捧げたいです」
リクオに聞こえるか聞こえないかのか細い声で己の要求を呟くと、ぎゅうっとリクオの首筋に抱きついた
その途端、さっとつららの体を抱き上げる
お姫様抱っこよろしく、つららを抱き上げたリクオはくるりと踵を返すと、つららの部屋をそのまま出て行く
「り、リクオ様?」
横抱きにされ、そのままリクオに持ち去られようとしているつららは驚いてリクオの顔を見た
その瞬間、「ちゅっ」と掠めるように唇を奪われる
「つらら・・・我慢できない」
いいよね?と苦しそうにつららを見つめてくるリクオと視線が合った
その途端、つららは頬を染めこくんと頷くと、またリクオの首に腕を絡める
それを了承と取ったリクオは、足早に自室へと通じる廊下を歩いていった
今宵二人一つになるために
了
おまけ
毛倡妓:「さ、今日はお赤飯炊かなくちゃ♪」
首無:「覗きに行ったりするなよ・・・・」
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