すらりと襖が開かれ、つららを抱えたリクオがゆっくりと中へ入っていく

器用に部屋の襖を閉めたリクオは部屋の中央――誰が敷いたのかすでに敷かれていた――にある布団の上にそっとつららを降ろした

「リクオ様・・・」

リクオの布団へ寝かされたつららは、今更ながらに実感が沸いてきて不安げにリクオを見上げた

「優しくするから」

「はい・・・」

つららに覆い被さりながらリクオは不安げに見上げるつららに優しく言うと、そっと口付けを落とした

つららの緊張を和らげるように、ちゅっ、ちゅっ、と啄ばむようなキスをする

何度も繰り返すうちに次第につららの体の力が抜けてきた

つららの緊張が解けるのに合わせてその動きも大胆になっていく

舌先で唇を優しく舐めたり歯列を辿ったりしている内に、ゆっくりとだがつららが口を開けてきた

その開いた歯列から舌先を少しだけ忍ばせ咥内の入り口を刺激してやる

気持ちいいのか次第につららの薄く開いた口が開き始め、リクオの舌を奥まで誘い入れる

誘われるまま奥まで侵入したリクオの舌は、つららの咥内をゆっくりと舐め回し、奥に隠れていたつららの舌を捉えるとねっとりと絡ませた

その途端びくりと面白いように反応するつららを、薄目を開けてそっと盗み見る

頬はおろか耳まで真っ赤になったつららは、眉を悩ましげに下げ固く閉じた瞼を縁取る長いまつげをふるふると震わせていた

このまま続けたらどうなるのかと、悪戯心が芽生えたリクオはさらに激しくつららの咥内を侵していく

「ん、んふ」

息が続かなくなったつららが苦しそうに呻くが、構わず舌を喉の奥に入れるとつららの体がびくりと強張った

「んん!」

リクオの背に回したつららの手がぎゅうっと服を握り締める

苦しそうにするつららに気づき名残惜しそうに唇を開放してやると、つららは足りなくなった酸素を補給する

はぁ、はぁ、と荒い呼吸を繰り返すつららは何とも色っぽい

頬は上気して真っ赤に染まり、とろんと虚ろな瞳で見上げてくるつららの姿は凶悪だった



う・・・わ・・・・



可愛すぎる!と思った瞬間、体の奥がドクンと脈打ち熱を持ち始めてしまった

まだ始まったばかりだというのに、体の中心が反応をしてしまう

ドクドクと体中の血液がそこに集中し始め存在を主張し始める

リクオはつららに気づかれないように腰を引くと、唇への愛撫を再開した

「ん、んん・・・ふ・・・」

先程よりも濃厚なそれに堪らずつららはくぐもった声を上げた

それすらも全て呑み込んでしまうかのようなリクオの激しい口付けに、つららもまた体の中心に熱を持ち始める

初めて味わう感覚に頭の中が霞を帯びたようにぼんやりしだし、何も考えられなくなる

感じるのはリクオから与えられる舌の感触と時折聞こえてくる切なそうな吐息だけ

全身でリクオを感じながらまたつららも欲望のままにリクオを貪り始めた

最初は恐々と差し出していた舌先が今や大胆にもリクオに絡みついていく

ピチャピチャと激しい水音を響かせながら舌を絡め合い互いの唾液を交換し合う

十分につららの咥内を貪り尽くしたリクオは、ちゅっと音を立てながら名残惜しそうに離れると真っ赤に染まったつららの唇をゆっくりと辿り、首筋へと移動した

ちゅっ、ちゅっ、と音を立てて吸い付いては白い首筋に赤い跡を付けていく

まるで自分の所有物だとでも誇示するかのように幾つも印をつけていった

それが終わると今度は舌先で鎖骨の辺りから上へとゆっくりと辿り耳の辺りまで来ると耳たぶを甘噛みする

それを何度も繰り返され、その度につららはピクンと何度も反応してしまった

「あ、ああ・・・リクオ様」

リクオの舌が厭らしく自分の首筋を往復するたびに、何故かいけない事をしているような錯覚に陥りつららを更に興奮させていった

自分がずっと見守ってきた幼子が、今や己の上に跨り欲望のままに体のあちこちを蹂躙していく

そんな事を考えただけで背徳感を感じ羞恥に身を震わせてしまった

つぅ、と知らぬ間に目尻から涙が一筋流れた

「つらら?」

つららの変化に目敏く気づいたリクオは首筋から顔を離し、つららの顔を覗き込み愛しい女の名を呼んだ

その声に閉じていた大きな瞳を開くと涙の溜まった眼差しを向けてつららはぽつりと呟いた

「私でいいんですか?」

と――


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